初めての山小屋体験。今回は木曽駒ヶ岳の山頂直下の「頂上山荘」さんに泊まってきました。予約から山小屋の紹介、ごはんメニュー、周辺の様子なども書いておきます。初体験ばかりで楽しい山小屋でした。今後の参考にどうぞ。
木曽駒ヶ岳を選んだ理由
初めての山小屋泊という事で、あまり無理することがないようにと選んだのは木曽駒ヶ岳。
ロープーウェイの駅から90分程度で山小屋に到着でき、木曽駒ヶ岳山頂まで15分と楽々登山でいけるので日帰りでも十分という方が多くシーズンともなると混み合う人気の山です。
そのため、出発点のバス停の早朝は長蛇の列。
待つのが嫌な私は、バス停が空いたころに乗ってゆっくり登って、山小屋に泊まり星空や日の出を眺めて、楽しみながら登頂しようと思ったのでした。
なぜ頂上山荘なのか
木曽駒ヶ岳には、「頂上山荘」「天狗荘」「宝剣山荘」と3つの山小屋があります。
どちらも同じ会社が経営されています。
木曽駒ヶ岳山頂から順に頂上山荘→天狗荘→宝剣山荘の順に遠くなります。
宝剣山荘と天狗荘は隣同士。
ここから山頂までは、中岳をちょいと超えて木曽駒ヶ岳に行きます。
頂上山荘からは、そのまま木曽駒ヶ岳山頂へまっしぐら。
ということで、翌朝に楽な方を選んだという訳です。
(まあ時間差にして15分程度の差なんですが、体力をできるだけ使わないようにするのも大切。)
予約とキャンセルについて
という事で頂上山荘に決定したのですが、梅雨明け宣言をするかしないのか微妙なタイミング。
天気は発表の度に変わるため決めにくいまま、予定日の2日前になりました。
やっと天気も落ち着いて晴れの予報、さっそく電話をするとまだ空いているという事で予約完了。
「ラッキーでした。」
予約は電話で行います。
携帯電話なので時々つながらないときがあるのか、「電波の届かないところにいるか、電源が入っていません。」のアナウンス。
とはいえ、すぐ折り返ししていただけたので助かりました。
チェックインは午後3時ですが、事前連絡をすれば多少の遅れは受けて頂けそうでした。
・・・
キャンセルは当日でもOKとのことです。
キャンセル料も発生しないそうです。
それはありがたい。
とはいえ、それに甘えることなくしっかりと計画を立てて、キャンセルをしないように努めたいものです。
受付
入り口を入るとすぐにカウンターがありますので、置いてあるベルを鳴らしましょう。
このカウンターは売店と共通なので、お土産を購入される方も並ばれます。
代表者の名前などの情報と、今後の登山計画を簡単に記入して現金でお支払いします。
1泊2食、1人13,000でした。
お会計後に部屋番号の書かれた領収書を受け取りチェックインです。
・・・
下駄箱と奥がカウンターの写真です。
下駄箱には登山靴が並びます。
よく似たデザインが多く、万が一履き違えがあると困ります。
私は心配性なので、巾着に靴を入れて部屋に入れました。
トイレに行く度に靴が必要なので、ちょっと面倒。
部屋の様子
私たちは208号室。
写真は隣のお部屋です。
(荷物を降ろして散らかっていたので、写真はお隣のをどうぞ。ほぼ同じです。)
カーペットが敷かれ窓が1つの山小屋らしい部屋です。
ベッドなどはなく、布団は自分で敷きます。
ありがたい、コンセント!早速充電しましょう。
注意事項です。
・部屋での火器の取り扱いはNG。
・ゴミは各自持ち帰る。(こちらで購入した空き缶などのごみは回収していただけます。)
・消灯はこの日は21時でした。
・・・など
出来る限り相部屋にならないように段取りしていただけますが、当日受付も行っているので混み合ってくると相部屋の可能性があるようです。また天候が急変して荒れてくると外のテント泊の方たちの避難場所として相部屋になる場合もあるそうです。
トイレ
気になるトイレですが、宿泊の方は無料、トイレだけなら200円となります。
思ったよりキレイな方です。
違和感なく座れます。
用を足したら、脚で便器横にある鉄製のレバーを踏むと水が流れるタイプの一応水洗になるのかと思います。
外のテント泊の方も使えますが、女性も多くいらしたので使用には耐えられるかと。
臭いはそれなりにありますので、マスク着用でかなり軽減されると思います。
また男女別ではない事はお伝えしておきます。
(24時間使えます。)
・・・
お風呂やシャワーはありません。
ここだけが残念ですがそんなもんです。
スマホの電波状況
私たちの泊まった208号室はやや電波状況が悪く、サイト表示まで15秒~30秒ほどかかりました。
たまに入らないときもあって、どうしてもという場合は外に出ましょう。
外は問題なく受信します。
(ちなみに、auとdocomoとおなじ具合でした。)
山小屋での過ごし方
予定より早く到着したので、周辺を散策。
時間的には木曽駒ヶ岳山頂まで行けるのですが楽しみは明日にして、冷たいビールとチップスターで乾杯。
頂上山荘さんで1,000円でした。
山なのでこんなものです。
この後ビールのお替りと、家から持ってきたイカフライを食べて、昼寝タイム。
山小屋での過ごし方は、「山と渓谷」をはじめ様々な雑誌やコミックがありますので、皆さんそれを読んでくつろいでいます。
軽食メニューなど
こちらは一般のお客様でも注文できるメニューです。
もしお昼をここですますなら、時間はメモしておいてください。
スタッフの常駐人数によって時短する場合があるようです。
余裕をもって行きましょう。
これ以外に、チップスターに缶酎ハイ、コカ・コーラ、ウイスキー、ワンカップなども販売しています。
下山に立ち寄って食べたクレープアイス。
冷たくてうまかった!
休憩ルーム兼食堂。
こちらがその写真です。
山小屋らしいシンプルなお部屋です。
先ほどの軽食を食べる場所と共有スペースなので、昼食で混み合う時は避けましょう。
・・・
こちらの部屋では、火器は指定する時間のみ利用できるようです。
夕食と朝食です。
休憩ルームが食堂になります。
時間は17時。
準備が出来ると、「夕食の準備が出来ました~」て呼ばれます。
グループ毎に向かい合って座ります。
・・・
この日のメニューは、白身の魚フライ、ウインナーをメインにご覧の食事です。
山でいただけるのはありがたいですよね。
ご飯とお吸い物はお替りできますので、ご安心ください。
もちろんアルコールも別料金でいただけます。
・・・
こちらは朝食。
ごはんとお吸い物はお替りできます。
夜と朝が早い。
はじめての山小屋泊で一番驚いたのがこれ。
チェックアウトは7時。
ちなみに消灯はこの日は21時。
朝食は朝5時です。
これも驚きです。
まあ日の出は5時前なので、ちょうどいいタイミングといえばまあいいか。
と目覚ましをかけて就寝。
疲れている為か普通に眠れます。
気温ですが、今年は夏の暑さが厳しいせいか、山でもいくばくか気温は高いようです。
毛布などもありますが、Tシャツで朝までぐっすり眠れました。(8月3日です。)
耳栓は念のため持っていきましょう。建物の劣化による扉を開ける音や、廊下を歩く音などが大きい場合もあります。それに相部屋だったら気になる場合もあるでしょう。私は耳栓のおかげでぐっすり眠れました。
日の出
朝4:30。早く寝たせいか、自然と目が覚めました。
ちょうど日の出の時間です。
部屋の窓から左を向けば、見える位置です。
折角なので外に出てじっくりと観察しましょう。
外はちょっと冷えますが、長袖シャツと薄手の上着でちょうどいいくらいです。
・・・
雲海の向こうから太陽が昇り始めます。
最高の日の出です。
山小屋に泊まってよかったと思える瞬間です。
特別天然記念物に会う
ふと中岳の方を見ると、野鳥保護の方が2人下を向いています。
(山荘で見かけた2人)
・・・もしかして!っとそちらへ向かうと「ライチョウ」です。
中央に見えるでしょうか?
貴重なライチョウを見て大興奮。
2グループで合計10匹と遭遇。
次回のブログでご紹介します。
まとめ
はじめての山小屋泊となりましたが、最高の登山ライフでした。
スタッフの方がとにかく親切で、細かく教えてくださるので安心して宿泊できました。
美しい日の出や、ライチョウにも出会え、食事も美味しく大満足。
そして今回の登山で知ったのは、弾丸登山はやめて時間にゆとりをもって、ゆっくりと自然を満喫しながら登るのが楽しいという事です。
これからは出来る限り山小屋泊をして、山の自然を満喫する登山計画を立てようと思った貴重な登山経験でした。
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